それでもイニエスタはあきらめない。神戸、力負けで15位に転落 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by KYODO

 一概に組織を整えると言っても、時間はかかる。そもそもドイツ人監督が指揮し、日本、スペイン、ブラジル、韓国の選手を束ねるのは容易ではない。ひとつの指示を伝えるだけでも恐ろしく手間がかかり、意思疎通で誤解が生じる可能性も高くなる。編成面の問題があることは明らかで、「バベルの塔」に近い。

 それでも、イニエスタは言葉を超えたメッセージを持っている。

「アンドレスは温厚そうに映る。しかし、勝負に関しては誰よりも負けたくない。敗れた試合後はとても怒っているよ。負けを憎んでいるから」

 元監督のフアン・マヌエル・リージョは、イニエスタについてそう評していた。

 連敗で15位に落ちた神戸は試練の時を迎える。

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る