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神戸はイニエスタの奮闘虚しく4連敗。
喪失感から選手に漂う疑心暗鬼 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by KYODO

 リージョは監督就任当初、ルーカス・ポドルスキの士気を高めている。熱いやり取りで向き合い、荒んでいた練習態度を劇的に変えていった。世界王者としての自覚を取り戻させ、イニエスタとのコンビネーションを作り上げ、おまけに苦手な守備までさせていた。

 しかし今のポドルスキは、「ディフェンスしろ、下がれ」という規律に縛られ、再び元に戻りつつあるという。

「このままでいいのか?」

 日本人選手たちも疑心暗鬼だ。

「どうにか、この状況を変えないといけない」

 イニエスタは、主将として言う。しかし求心力のある指揮官が去った喪失感は、あまりに大きい。選手にできることには限界がある。

「もしミステル(監督)がいなかったら、神戸は残留争いをするチームだったよ」

 リージョは神戸の選手にそう言われ、笑顔を返していたという。

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