「風間監督のサッカーは楽しい」名古屋のジョーは最多得点記録も狙える (2ページ目)

  • 佐藤俊●取材・文 text by Sato Shun photo by Yohei Osada/AFLO SPORT

 ジョーが真夏に元セレソンの片りんを見せ始めたのは、日本のサッカーに慣れただけではない。ロシアW杯中断中にコンディションを整えたことが非常に大きかった。減量は5キロ以上にも及び、動きに鋭さが戻った。

「昨年の序盤は、自分のフィジカルやコンディションがよくなくて、体重が重かった。でも、夏前に体重をコントロールできたのが大きかったです。絞ったことで動けるようになり、試合をこなすごとにコンディションが上がっていきました。暑い夏が好きだったのもあり、動けるようになって、パフォーマンスもよくなっていきました」

 夏からは、浦和レッズの槙野智章曰く「動きがわかっていても止められない」選手になり、ジョーは対戦相手のDF陣にとって最大の脅威になった。

 今シーズンは、昨年プレーしたことで風間八宏監督のサッカーや日本の環境にも慣れ、「スタートから飛ばすよ」と、冷静に語る。

「今シーズンは、日本のサッカーや対戦相手のことをしっかり理解したうえでシーズンをスタートさせることができる。また、昨シーズンやってきた風間監督のサッカーを今シーズンも継続していけるので、迷いもない。気持ち的に非常に落ち着いて今シーズンに入れます」

 昨年の序盤は風間監督が求めるサッカーに戸惑い、早いパスワークで味方との息を合わせるのに時間を要した。チームも波に乗り切れず、最終節まで残留争いをするなど苦戦した。「その経験が生きている」とジョーは実感している。

「昨年の戦いが今年のベースになっています。連勝した期間もあり、中盤は悪くなかったですが、終盤は残留争いをしてしまった。その経験がチームのベースとしてあり、共有できています。それに、今年はクオリティの高い新しい選手が入ってきました。我々にとって彼らはすごくいい刺激になり、チームが昨年よりも明らかに成長しているのをトレーニングから感じています。ピッチ外も雰囲気もすごくいいですね。それがよければピッチ内はさらによくなるので、今年はスタートからいいポジションにいられるのではないかなと思います。

 個人的にも調子がいいです。昨シーズンが終わった時の体重と今はほとんど変わっていないので、開幕からいいプレーをお見せできると思います」

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