2019.02.09

ガンバ大阪は若手が自信満々。
18歳の中村敬斗も「目に見える結果を」

  • 井川洋一●取材・文 text by Igawa Yoichi

 風を切り裂く軍用機の音が晴天にとどろく。沖縄の海に面したグラウンドでガンバ大阪の練習の始まりを待っていると、ここではさして珍しくない轟音がまた響いた。

 1月31日、前日に東京ヴェルディと練習試合をしたガンバ大阪は、午後に軽めのメニューを実施。今年から就任したスペイン人のフィットネスコーチが流暢な日本語でトレーニングを取り仕切り、選手たちはバランスボールや数種の重り、ラバーチューブなどを使って体幹を鍛える。ベテランから若手の選手まで、全員が黙々と取り組んでいた。

 その後はプレスキックをバーに当てたり、的に入れたりするレクリエーション的な練習が続き、最後にふた手にわかれてミニゲームをして終了。選手たちはそれぞれに仲間とリフティングをしたり、外周を走ったり、ストレッチをしたりして、ピッチを後にしていく。

 実はその2日前、U-20日本代表の強化試合(対沖縄SV)が同じく沖縄で行なわれ、ガンバからは4選手が招集された。そのなかで唯一のアタッカー、中村敬斗は中盤の右サイドに入り、攻撃の中心として活躍。スケジュールの都合で最後まで観ることはできなかったが、味方からよくボールが集まり、2本目の試合ではゴールも奪っていた。

U-20日本代表の強化試合に出場した中村(右) 中村は昨季、17歳でJ1開幕戦に途中出場し、3月のルヴァン・カップの浦和レッズ戦でファーストチーム初得点を記録。その後、チームは不調に陥り本人も出番を失ったが、終盤戦に戻ってくると、第33節V・ファーレン長崎戦では失点につながった自らのミスを帳消しにする決勝点を挙げた。自身のJ1初ゴールが、クラブ史上最多タイとなる連勝記録(9連勝)に結びついた。

 ピッチ上の堂々たる姿はとても高校生には見えず、大きなストライドのドリブルや迫力あるランは行く末に期待を抱かせる。そして、話ぶりもいい。

 昨年3月に行なわれたFC東京とのアウェー戦の後に、初めて彼に声をかけた時、中村はU-21日本代表の南米遠征から帰ってきたばかりだった。それでも後半の残り約15分から途中出場したため、「長旅の疲れは?」と聞いたところ、「完全には取れていないと思います。でも、そこも含めてプロですよね。それに僕みたいな若い奴が『疲れた』なんて言っていられないですよ」と答えた。