2019.01.07

「この流れは2、3年続く」流経大柏の
名将が語る高校サッカーの傾向

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 高橋学●撮影 photo by Takahashi Manabu

 優勝候補の筆頭が下馬評どおりの強さを示し、2年連続でベスト4に駒を進めた。

 1月5日、フクダ電子アリーナで行なわれた全国高校サッカー選手権の準々決勝。流通経済大柏(千葉県)は開始早々に奪った虎の子の1点を守り抜き、東北の古豪・秋田商業(秋田県)に1−0で競り勝った。

流経大柏は強度の高いプレスを武器に秋田商の攻撃を抑え込んだ スコアは1点差ながら、両者の間には大きな実力差が横たわっていたように思う。

 立ち上がりからハイプレスを仕掛ける流経大柏に対し、秋田商は思うようにボールを持つことができない。奪われたボールは一気に背後へ蹴りこまれ、流経大柏のスピーディなFW陣にDFが1対1の状況に持ち込まれてしまう。なんとかブロックやクリアに逃げるも、スローインやCKを立て続けに与え、リスタートからあわやという場面を作られてしまった。

 先制点の場面も、スローインからだった。今大会の流経大柏の最大の武器となっているのは、ロングスロー。10番を背負うMF熊澤和希(3年)が投げる驚異の放物線は、ゆうにペナルティエリア内まで到達し、CKやFKと同等の威力を秘めているのだ。

 6分、その熊澤のロングスローをFWの岡本竜(3年)がヘディングで合わせる。このシュートは相手にブロックされたが、こぼれ球をボランチの八木滉史(こうし/2年)が押し込んで、先制に成功。その後も、鹿島アントラーズ入りが内定している今大会注目のCB関川郁万(いくま/3年)がCKから惜しいヘディングシュートを放つなど、得意のリスタートから次々に決定的なチャンスを迎えた。

 後半に入っても、流れは変わらない。流経大柏のプレスの強度は衰えず、高い位置でボールを奪ってはリスタートの機会を何度も獲得。もっとも追加点を奪うことができず、終盤は鋭く背後を突く秋田商の攻撃にややてこずったが、関川を中心とした堅守は崩れることなく、そのままタイムアップの笛を聞いた。