2019.01.04

J内定2人に加え、青森山田の強さを
象徴するレフティー・カルテット

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 高橋 学●撮影 photo by Takahashi Manabu

 左足から多彩なパスを放つ背番号7に向かって、チームメイトから声が飛ぶ。

「ヒデ!」

 かつて日本サッカーをけん引した男と同じ愛称で呼ばれるその選手は、青森山田の2年生プレーメイカー、MF武田英寿(ひでとし)。彼の名を見て、ピンとこないサッカーファンはいないだろう。

多彩なパスで攻撃にアクセントをつける武田英寿「父親がサッカー好きで、中田選手と同じ名前をつけてくれた」

 武田が言う「中田選手」とは、1990年代後半から2000年代にかけて日本代表の中心選手として活躍し、現在に続く海外移籍の先駆者的存在でもあった中田英寿のことだ。武田にとって中田は「YouTubeで見たことがある」程度だが、父は自らがファンだった偉大な選手の名を息子に授けたのである。「小さい頃から、『ヒデ』と呼ばれている」という武田が続ける。

「サッカーをするためにつけてもらったような名前だし、こういう名前をつけてもらったからには、サッカーで有名になりたい」

 あどけなさの残る笑顔で話す武田も、ひとたびピッチに立てば、頼もしいばかりの存在感を見せつける。優勝候補筆頭に推される強豪校にあっても、彼のテクニックとアイデアは際立っている。

 それにしても今大会もまた、青森山田が強い。