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首位から7位まで6ポイント差。J2のJ1昇格争いがカオスだ (3ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi photo by Getty Images

 一方、開幕前までは優勝候補筆頭と見られながら、予想外の苦戦を強いられているのがJ1降格組の大宮アルディージャだ。

 不振の引き金は、思うように勝ち点を積み重ねられなかった序盤戦に、毎試合失点を喫したこと。初めてクリーンシートを記録したのは第10節のアルビレックス新潟戦だった。鹿島時代に高い評価を得ていた石井正忠監督にとっても、質の高い選手を揃えながらなかなか守備を安定させることができなかったことが大誤算となってしまった。

 とはいえ、目下21ゴールをマークして得点ランキングトップを走る大前元紀を筆頭に、ロビン・シモヴィッチや夏に補強したダビド・バブンスキーといった優秀な助っ人外国人選手がベンチに控える陣容は、J2では別格の豪華さを誇る。復調した後半戦は「J1参入プレーオフ」出場圏内に位置するまで順位を浮上させてはいるが、クラブの規模、J1経験年数、残りの対戦カードから見ても、6位以上はノルマと言える。

 その他、町田戦しか上位直接対決を残していない4位アビスパ福岡、CB畠中槙之輔を横浜F・マリノスに引き抜かれながら手堅いサッカーで昇格を狙うロティーナ監督率いる6位東京ヴェルディ、J2ではワンランク上の存在感を放つレアンドロ・ドミンゲスと点取り屋イバを擁する7位横浜FCも、熾烈を極める昇格レースに最後まで絡んでくるはずだ。さらに言えば、リカルド・ロドリゲス監督の指導により良質なサッカーを実践する8位徳島ヴォルティスも、ここに加わってくる可能性もある。

 ちなみに、ヴァンフォーレ甲府、新潟、大宮の3チームがいずれもJ1昇格を逃した場合、J1昇格プレーオフがスタートした2012年以来、初めて降格組が1チームも昇格できないケースとなる。

 果たして最後に笑うのはどのチームになるのか。降格組の不振によってますます群雄割拠の色合いを強めた今シーズンのJ2は、11月17日の最終節にクライマックスを迎える。

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