安部裕葵は断言。「環境や先輩が僕をサッカーに夢中にさせてくれる」 (3ページ目)
2018年6月、ワールドカップロシア大会を戦っていた日本代表の宿舎では、U-19日本代表も合宿を行っていた。第1戦のコロンビア戦翌日、その試合に出場しなかった代表選手とU-19は紅白戦を行っている。そのとき、安部裕葵は、U-19チームではなく、代表チームの一員としてプレーした。
「周りの選手が代表選手で、自分より巧い先輩たちのなかで、プレーする楽しさや幸福感は今でも覚えています。でも、自分がなにをプレーすべきかということしか考えてなかったです」
19歳の安部は淡々とそう振り返った。動じない強いメンタルが伝わってくる。
9月9日の川崎戦ではセルジーニョの3点目をアシストした安部裕葵
――テクニカル・ディレクターに就任したジーコさんのことをどんな風に感じていますか?
「最初は非日常的な感覚がありましたね。『ジーコさん、いるんだ』みたいな。それは、アントラーズに来た当初、クラブワールドカップで準優勝した姿をテレビで見ていた選手たちを実際に間近で見て、驚いたのに、少し似ているかもしれません」
――ジーコTD(テクニカルディレクター)からのメッセージをどう受け止めていますか?
「普段、練習や試合で、先輩やコーチングスタッフからかけてもらう言葉と根底が同じなので、改めてこのクラブが大事にしているものを再確認しています。同じ言葉であってもジーコさんが、違う角度から言ってくれるので、そのメッセージの重要性を改めて理解できます。目に見えるものだけが大事なわけじゃなくて、目には見えない力というのも当然大事だし、ジーコさんの存在が雰囲気を作るだろうし、自然と意識が高くなりました」
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