負けてほめられるのはもうイヤ。
ベルマーレの美しい形は変貌している (3ページ目)
F・マリノスに敗れたものの、「とてもいいサッカー」を見せていたベルマーレ 試合終盤、1点リードの横浜FMは、湘南のプレスをいなすようにパスをつなぎ、何が何でも追加点を取るというより、"試合を殺して"時間を費やそうとした。結果的に、湘南が高い位置でボールを奪って速攻を仕掛ける場面もほとんどなくなった。
だが、それでも湘南が反撃の術を失うことはなかった。湘南は遅攻からでも相手を押し込み、ワンタッチ、ツータッチでテンポよくパスをつないで、チャンスを作ることができたからだ。
「美しい形でシュートまでいった場面がたくさんあった」
曺監督はそう話し、自身が指揮を執る直前の2011年シーズンでは、J2で14位だったチームの成長を称えるように、こう続けた。
「このチームで(監督を務めて)長いので、J1(のチームを)相手に、こういう(美しい)形を作れないときのチームも知っている。それを、やれるようになったんだなと思って見ていた」
ピッチ上の選手も、手応えは同じだ。湘南5年目のMF菊地俊介が語る。
「前からプレッシングにいって(ボールを奪い)、シンプルにゴールへ向かう攻撃を何回か出せたし、それだけでなく、ワンタッチでボールがつながるシーンもあった。自分たちの土俵で試合ができた」
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