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「ラモスの教え」。監督・永井秀樹が、
ヴェルディユースで目指すもの (6ページ目)

  • 会津泰成●文・撮影 text&photo by Aizu Yasunari

「今、ヴェルディに求められるのは、"ラモス瑠偉"のような絶対的な存在がいなくても、理想のサッカーを表現できる仕組み作りであり、サッカーの"型"を作ること。元日本代表監督の岡田武史さんが、FC今治で『日本のサッカーの型を作ろう』と挑戦しているけど、その考えはまさに今のヴェルディに求められていることと同じ。将来、ヴェルディが真のチャンピオンチームになるためには、育成年代からトップチームまで、同じメソッドを落とし込んで実践する必要があると、自分は考えている」

 ところで、ヴェルディはJリーグ開幕当初から長い間、「国内随一の育成型クラブ」としても名を馳せ、数多くのプロ選手を輩出してきた。それは、2006年シーズンに初めてJ2に降格し、2008年シーズンにJ1復帰後、再び2009年からJ2の舞台で戦うようになっても変わらなかった。

 ところがここ数年、そうしたブランド価値にも陰りが見え始めている。

 現在、永井が指揮を執るユースチームは、2014年にユース年代のトップリーグである高円宮杯U-18サッカーリーグ・プレミアリーグから降格(EASTで9位となり自動降格)。読売クラブ時代から含めれば、日本クラブユース選手権(U-15)を過去に6回制しているジュニアユースも、全日本少年サッカー大会で3度の優勝を誇るジュニアも、最近は全国大会に駒を進めることができていない。

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