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「ラモスの教え」。監督・永井秀樹が、
ヴェルディユースで目指すもの (2ページ目)

  • 会津泰成●文・撮影 text&photo by Aizu Yasunari

「『これだけ選手がそろわなければ仕方がない』と思ってしまう監督もいるかもしれないね。でも(自分は)そんな言い訳をする気はまったくない。むしろ、逆。選手にも昨日の練習後、『俺は明日の試合が楽しみで仕方がない』と伝えていた。『レギュラーが5人いないということは、新しいヒーローが5人生まれる可能性がある、ということだ』と。

 今日の負けは、すべて監督である自分の責任。選手には1%の責任もない。これだけ厳しい状況の中でよくがんばってくれたと、選手たちには感謝している」

 言い訳を嫌う永井らしい台詞である。とはいえ、負けて悔しいと思わない監督などいない。

「悔しいかどうか聞かれたら、もちろん悔しいよ。たぶん、今夜も確実に眠れない(笑)。でも、その悔しさを上回るだけの発見や学びがあった。それは、ものすごく大きな収穫だった」

 永井は笑顔でそう答えた。

 敗北の中で、永井が得た"発見"や"学び"。それは、一指導者としての成長に限らず、今取り組む『ヴェルディ再建』にもつながるものだ。

 では、いったいどんな発見や学びだったのか。それを説明するには、今から四半世紀前のJリーグ創成期、人気・実力ともに国内最強を誇っていた「黄金時代」のヴェルディについて触れる必要がある。

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