ポドルスキはシュート1本。ヴィッセルは世界的クラブになれるのか (2ページ目)
ところが面白いことに、ここ最近の神戸は好転の気配を示している。直近の4試合では3勝1分。しかも、うち3試合は無失点と、安定感抜群の戦いを見せているのだ。
そこには、ネルシーニョ監督の後を受け、第23節から指揮を執る吉田孝行監督の功績が大きい。
初陣となった横浜F・マリノス戦、続くジュビロ磐田戦では勝利を得られなかったが、第25節のガンバ大阪戦で初勝利を掴むと、北海道コンサドーレ札幌も撃破。攻撃力を誇る川崎フロンターレには勝ち切れなかったもののスコアレスドローを演じ、アルビレックス新潟には快勝を収めている。
現役時代はストライカーとしてならした吉田監督だが、再建のポイントは守備にあるようだ。プレスとブロックのバランスを保ち、相手に隙を与えない戦いを実践。一方で攻撃も縦一本にはならず、つなげるときはしっかりとボールを大事にする。この浦和戦でも、神戸のそうしたよさはしっかりと打ち出されていた。
吉田監督がもうひとつ、チームに求めているのは「裏抜け」だ。その要求に答えたのが、FW小川慶治朗だった。開始4分、GKキム・スンギュのロングフィード1本に抜け出すと、西川周作との1対1を制して見事に先制ゴールを奪っている。
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