2017.10.09

アビスパ、J1自動昇格へ前進。
「先行逃げ切り」じゃなくても勝てた

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Masashi Hara/Getty Images

「前回(2015年シーズン)のJ1昇格は若いやつらのノリが大きかったですね。金森(健志)とか、(中村)航輔とか、とにかく勢いがありました」

 アビスパ福岡の前回のJ1昇格を肌で知るベテランFW、坂田大輔は明かす。当時は勢いに乗ったら手がつけられないチームだった。リーグ戦終盤は、プレーオフも含めて15試合負けなし。一気にJ1へ駆け上がった。

 それに比べると今シーズンの福岡は、「堅守からの先行逃げ切り」が勝利パターンと言えるだろう。じっくりとブロックを崩さず、堅い守備に軸が置かれている。そしてFWウェリントンが前線でボールを収め、一発を叩き込む。

「今回は少なからず、ウェリントン次第のところはあるかもしれませんね」

 坂田の分析は、多くの見方と一致するところだろう。

 10月7日、J2リーグ第36節。2位の福岡は6位の横浜FCの本拠地であるニッパツ三ツ沢球技場に乗り込んでいる。勝てば自動昇格にまっしぐらだが、負けた場合、昇格プレーオフ圏内にいる5~6チームとの団子レースに引きずり込まれる。残り7試合、乾坤一擲(けんこういってき)の一戦だった。

昇格に向けてアビスパ福岡を牽引するウェリントン「ウェリントンが先発するのでは、と予想していましたが......そこも含め、練っていた対策にいくらかズレが出ました」(横浜FC・中田仁司監督)