高校野球だけじゃない。東海大相模サッカー部が初のインターハイに挑む (4ページ目)

  • Text & photo by Sportiva

得点量産が期待されるエースの井上得点量産が期待されるエースの井上 交代選手の起用やポジション変更を柔軟に行なう有馬監督だが、"エースストライカー"に関しては「1度決めたら代えない」という信念がある。

 現在、エースを担うのは3年の井上蔵馬。インターハイ予選の準決勝では先制点を決めてチームを勢いづかせ、決勝でのアディショナルタイムのゴールも井上の右足から生まれた。

 有馬監督は井上を「ネイマールのようなプレーをする」と賞賛する。監督自ら中学にスカウトに訪れて熱烈な勧誘を行なったほどの逸材だが、先輩のエースストライカーの壁に阻まれ、2年生になってもトップチームでの出番に恵まれなかった。

 井上は「同年代で試合に出ている人もいたので、正直、悔しさはありました」と当時を振り返ったものの、そこで腐ることはなかった。有馬監督は、井上をあえて県の3部リーグに参戦する下のチームで試合に出し、実戦経験を積ませたのだ。

「そこで点を取っていましたし、『自分たちの代になったらやってやろう』と気持ちを切り替えることができました。常に自信を失うことなく準備できていたのが、今の結果につながっていると思います。トーナメント形式の大会では、1試合1点を目標にしているので、インターハイでも勝利につながる点を取っていきたい。それが僕の役割ですから」(井上)

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