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川口能活・41歳に、
「いま自分がJ3相模原にいる理由」を聞く (3ページ目)

  • 原田大輔●取材・文 text by Harada Daisuke
  • photo by Nikkan sports/AFLO

 そうした心境を打ち明けてくれたのは、今シーズンが始動して間もないころだった。

「メンバーは監督がチョイスすることなので、他のメンバーが選ばれたのであれば、もちろん全力でサポートはしますけど、それを受け入れつつも、絶対にポジションを奪い返してやるという思いがないと、自分がこのチームにいる意味がないということを改めて自覚したんですよね。だから、(試合に出られない間も)とにかくコンディションを上げるために、ポジションを奪うために、というのを意識して練習に取り組んできた」

 察しのいい人はすでにお気づきかもしれないが、川口に試合出場にこだわるよう伝え、「自分のためにプレーしてほしい」と言ったのは、生意気にも筆者である。そんなこちらに、川口は感謝を示してくれた。

「今の自分があるのは、あの言葉のおかげなんですよ。それを言われてハッて思ったんです。自分はハングリーさを失っていたんじゃないか。自分はその気持ちを忘れかけていたのかもしれないなって」

 川口ほどのキャリアがあれば、存在そのものが大きな意味を持つ。ましてやSC相模原はJ3に所属しており、発展途上にあるクラブだ。元日本代表という肩書きの重さはクラブにとっても計り知れず、試合に出ていなくともポスターに大きく起用され、チームの看板としてあちこちで露出される。

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