決定機を逸したFC東京・大久保嘉人の懺悔。あとは俺が決めるだけ... (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by Getty Images

 15試合で14失点と守備の安定がある一方で、課題は攻撃面にあるだろう。21得点とゴールの数は決して少なくはないものの、そのタレントの質を見るかぎり、やはり物足りなさは否めない。リーグ最高とも言える攻撃陣の戦力を、今ひとつ生かし切れていない現状が浮かび上がる。

 大久保もここまで6得点。2013年から3年連続で得点王に輝いたJリーグ史上最強のストライカーも、その実力を十分に発揮しているとは言いがたい。

 もちろん、得点の数が増えていかないのは、横浜FM戦のように自らのミスに起因する部分もあるだろう。しかし、阿吽(あうん)の呼吸でパスが出てきた川崎フロンターレ時代とは異なり、欲しいところにパスが出てこず、フィニッシュまでなかなか持ち込めない。青赤の背番号13がそんなストレスを抱えていることも、想像にかたくない。

 データを見ても、それは明らかだ。昨季は33試合に出場し、128本のシュートを放った。1試合にならせば、3.88本のシュート数となる。一方で今季は14試合で33本。1試合平均では2.36本と、昨季と比較すれば約1.5本のマイナスである。

 横浜FM戦後も、大久保はこんな苦言をチームメイトに呈していた。

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