レッズ撃破で8連勝。今年のレイソルは「夢を見られる」チームである (4ページ目)
GKでありながら、これほどの存在感を放つ選手は稀有(けう)だろう。近い将来、日本代表のゴールマウスに立っていることが容易に想像できる、中村のパフォーマンスだった。
もちろんこのふたりだけではなく、柏の選手たちは全員が躍動的だった。この日のスタメン平均年齢は24.18歳。若さゆえの勢いが、今の柏の原動力となっているだろう。
実は、柏は昨シーズンも若手が大いに躍動し、1stステージ第6節から第10節まで5連勝を達成。しかしその後に失速し、ステージ優勝争いから脱落した経験がある。
その"若気の至り"はおそらく、今季の戦いにおける教訓となっているはずだ。浦和相手の堂々とした戦いぶりからは、勢いだけでなく、真の実力が備わり始めているように感じられた。
「去年は半信半疑だったけどさぁ、今年はいけるよぉ!」
観客席ではそんな言葉が響いていた。上機嫌に叫ぶ熱狂的なサポーターも、どうやら今年は違うと感じているようだ。シーズンはまだ半分も終わっておらず、現実はそれほど甘くはないだろう。しかし、今の柏は夢を見られるチームである。それは断言できる。
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