大宮が最下位脱出。新監督が見せた
「降格圏でも勇敢に戦うサッカー」 (3ページ目)
しかし、大宮はここから挽回する。
「前半は硬さが見えましたね。後半はパワーを上げ、アグレッシブにいこう、と伝えました。(後半頭から)大山啓輔を入れたのは、ボランチのところでゲームをコントロールする必要があったからです」(伊藤監督)
かなり強度の高いプレッシャーを受けながら、大宮の選手たちはバックラインからどうにかボールをつなげる。ボールを敵ゴールまで運ぶ。そんな意志を強く感じさせ、高い位置でボールを持てるようになった。右サイドから何度か破って決定機を作ると、鳥栖を押し込み、ゴールの予感を漂わせる。
72分、左からのロングスローを一度はクリアされたものの、再度クロスを放り込む。ニアでフリックした後、ファーポストに江坂が入って頭で合わせた。自分の前にスペースを作り、そこに呼び込み、飛び込む。美しい同点弾だった。
ただ、大宮は逆転するほどの余力は残していない。終盤はスクランブルになって入り乱れたが、ホーム初陣は1-1のドローだった。この結果を、どう評価するべきなのか。
「失点してから追いついたのはよかったです。選手たちが最後まで諦めなかった。あとは最後の最後のクオリティ。クロスに対しての入り方や抜け出すところなど、細かい点を改善していきたい」(伊藤監督)
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