「そこで打つか!?」川崎FW・
小林悠の強引なシュート増加は魅力的 (2ページ目)
2010年に拓殖大から川崎入りした当初から、スピードには定評があった。だが近年はそれに加え、相手DFラインとの駆け引きのなかで巧みに裏を取る術(すべ)を身につけたことで、着実にゴールという結果を残してきた。
中村同様、彼もまた、風間八宏前監督が標榜したパスサッカーの申し子と言っていい。相手DFがショートパスの連続に対応し切れず、足を止めた瞬間に裏を取るプレーはあまりに鮮やかであり、芸術的ですらあった。
ところが、今季の小林は相手DFと競り合いながらパスを受け、体をうまく使ってボールをキープし、強引にでもシュートまで持ち込む。そんなシーンが増えた。
今季から川崎フロンターレのキャプテンを担う小林悠 しかも、小林は身長177cmと決して大柄な選手ではないが、運動能力が高く、少々無理な体勢でプレーしてもボディバランスを崩すことがない。だから、強引に見えるシュートも確実にゴールの枠をとらえる。ここまでゴール数こそ3点(J1得点ランキング6位タイ/第8節終了現在)にとどまり、物足りなさがないわけでないが、FWとしての魅力はむしろ増しているように感じる。
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