悪くはないが......。アルビレックス新潟はやっぱり「降格候補」なのか (2ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 4-4-2の3ラインで守備ブロックを作ってしまえば、そうは簡単に崩されない。今季キレキレのプレーで横浜FMを引っ張るMF齋藤学に対しても、「嫌なシーンはあったが、決定的な仕事はさせなかった。中盤の選手のカバーもあったので、思い切ってチャレンジできた」(DF矢野貴章)。

 先制されたあとも、「まだ時間があったので、焦らず、しっかりブロックを作って守備をすれば、チャンスはくると思っていた」(DF大野和成)。

 結果的に相手のミスに乗じての同点ゴール(相手のバックパスが弱くなったところを、FWホニが奪って無人のゴールへ流し込んだ)ではあったが、アウェーゲームであることや試合展開を考えれば、うまく立ち回った結果の勝ち点1だと言っていいだろう。

好調な齋藤学を封じるなど、守備は安定しているアルビレックス新潟だが...好調な齋藤学を封じるなど、守備は安定しているアルビレックス新潟だが... とはいえ、「悪くない」止まりでは、残留争いを勝ち抜くことは難しい。

 最近5シーズンの15位クラブの平均勝ち点35.4をJ1残留ラインとするならば、1試合あたり、単純計算でおよそ勝ち点1が必要となる。現時点での新潟の勝ち点は、その半分。負けが続くなかで、ときどき引き分けているくらいでは、J1残留はおぼつかない。キャプテンの大野は「チームとしてまとまって守備をすることはできた」と手応えを口にする一方で、こう語る。

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