昨季の報われぬ思い。浦和レッズ・阿部勇樹「今度は年間1位で優勝」 (2ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 しかし、昨シーズンを詳細に見てみれば、浦和の成長ははっきりと結果につながっていることが見えてくる。

「相手を圧倒する試合が増えたし、逆に試合を落とさなくなってきたと思う」

 阿部は、そう言った。

「大事なゲームや、強いチームに負けなくなったのは、レッズが先に点を取れていたからだと思う。先制されると、相手は守ってカウンターに徹してくるのでやりにくくなるけど、先に点を取ってしまえば、相手が(前に)出てこざるをえなくなる。そういう展開にすれば、より自分たちのよさを出せるし、より相手を圧倒できる。0-0の状況でも、焦らず、どこでスイッチを入れて点を取るのかが共有できていたし、それで点を取って勝ってきた。(チームが)『強くなったなぁ』『負けなくなったなぁ』というのは、実感しています」

 負け数は6敗。2015年シーズンよりもふたつ増えたが、"やられた感じ"のゲームは少なくなった。逆に、相手をほぼ完璧に封じる試合が増えた。昨年のベストゲームを問うと、こんな答えが返ってきた。

「個人的には、ファーストステージの川崎フロンターレ戦(第8節)ですね。武藤(雄樹)の決勝ゴールで、1-0で勝ったんですけど、調子のいい川崎に対して、我慢するところはしっかり我慢できていたし、規律もしっかり守られていた。守備の出来もすごくよかった。あと、セカンドステージでサンフレッチェ広島に3-0(第13節)、ガンバ大阪に4-0(第14節)で勝った試合や、ACL(AFCチャンピオンズリーグ)グループステージ第4戦の広州恒大戦(1-0)もいいゲームだったと思う」

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