清水ジュニアユースの「3冠達成」。強さの秘訣は日常のあれやこれ? (3ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by (C)S-PULSE

「昔の清水の選手たちは、もちろんサッカーはうまかったですが、その前に『運動ができる』というベースがありました。しかし今の選手たちは、サッカーはできるけれど、学校での体力テストではボールを遠くへ投げられないとか、握力が弱いとか、体育の成績のよくない子が多くいます。その結果、小学校ではサッカーがうまいだけで通用したけれど、中学や高校に上がり、周りの選手が伸びてくると通用しなくなる子が多く見受けられました。だから私は、『サッカー選手である以前に、アスリートでないといけない』と言い続けてきたのです」

 そのような背景もあり、清水は2016年から『アスリート育成プロジェクト』を立ち上げる。体幹や身体作り、そして食事に関して選手へのレクチャーや実践を始めた。

「ジュニアユースの『身体作り』は、(筋トレではなく)本当の『土台作り』です。普段の姿勢や動作を含め、トレーニング以前の土台をしっかり作るということ。身体をしっかり自分で思うように動かせるようになれば、その後の技術の習得にもつながっていくのです。あとは食事を摂って寝ること。そこでしっかりとした土台ができれば、ユースに上がっても(そこで必要とされる)フィジカルがスムーズについてくると思っています」(齋藤トレーナー)

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