高校サッカー新時代へ。東海大仰星など「伏兵校」の台頭にはワケがある (4ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 高橋 学●撮影 photo by Takahashi Manabu

 だが、こうしてボールを強く奪い合うことが、それをかいくぐるための技術を磨くことにつながり、さらには判断を速くすることにもつながる。今はまだ、守備側の強さに対抗できない物足りなさはあっても、それは今後の課題にすればいい。ベースとなる部分が当たり前になっていくことで、自然と技術も磨かれていくはずだ。

 もちろん、専守防衛の佐野日大(栃木県)、パスサッカーの聖和学園(宮城県)など、それぞれのチームによってスタイルは違っていていい。だが、どんなスタイルを志向するにせよ、サッカーのベースとなる部分をおろそかにしてはならない。

 スペイン代表やバルセロナの影響からパスサッカーがもてはやされ、ともすれば、どこか"軽い"印象のチームが多くなった近年の高校サッカー。だが、そうした傾向も少しずつ変わり始めているのかもしれない。

 そんな変化の兆しが感じられた、今回の高校選手権だった。

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