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川崎が初タイトルへ。
このメンバー最後の試合で鹿島にリベンジなるか (3ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by AFLO

 川崎にとって天皇杯決勝は、単に今季を締めくくる試合というだけでなく、来季から名古屋の指揮をとる風間監督がチームを率いて戦うラストゲームでもある。2012年シーズンの途中に就任して以来、徹底してパスをつなぎ、相手をねじ伏せるスタイルを確立してきた指揮官のもとで戦うのは、これが最後となる。

 加えて、3年連続得点王を獲得するなど、攻撃の中心を担ってきたFW大久保嘉人もまた、すでにFC東京移籍が決まっており、これが川崎でのラストゲーム。中村は「4年半やってきて、ここまで(自分たちのスタイルを)積み上げてこられたのは風間さんのおかげ。この選手、スタッフでやるラスト1試合なので、全員で思いをひとつにしてやるだけ」と意気込む。

 しかも、悲願の瞬間へ向け、天皇杯決勝の舞台はこれ以上ないほどに整った。

 決勝の相手はJリーグチャンピオンシップ準決勝で苦杯をなめさせられた因縁の相手、鹿島アントラーズ。「リベンジを果たすには絶好の相手」(中村)である。

 年間勝ち点で14もの差をつけた相手に不覚を取り、年間勝ち点1位の浦和レッズへの挑戦権を奪われた川崎。対照的に鹿島は、浦和をも破ってJ1王座を勝ち取り、その後のクラブワールドカップではレアル・マドリードと壮絶な打ち合いを演じて、世界にその名を知らしめた。

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