バスク代表監督がレアル戦の鹿島を激賞。「敗れざる者の誇りを見た」 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

 5分を過ぎると、ポゼッションはレアル・マドリードに奪い返されるが、積極的な前線からのプレッシングで対抗。ボールの出どころを抑えながら高めのラインを確保し、MFとDFのラインでほぼボールを奪い返している。

 レアル・マドリードの4-3-3に対し、鹿島は4-4-2(細かく分析すると4-2-2-2)を採用。サイドハーフで起用された遠藤康、柴崎岳の2人が戦術のカギになっていた。

 遠藤、柴崎は守備でも攻撃でも、PASILLO INTERIOR(バックラインの前)を意識。守備では2人のボランチ(小笠原満男、永木亮太)と並び、バックラインとの連係で堅固な陣を。攻撃では2トップ(金崎夢生、土居聖真)に近づき、相手のバックラインの前を横切り、あるいは侵入を試みた。

 一方、レアル・マドリードのアンカーであるカゼミーロは両サイドからの侵入に手を焼き、有効に守れていない。結果的にサイドバックが攻め上がれない現象が発生。ルーカス・バスケスのみがレアル・マドリードの戦術的攻撃を有効にしていた」

 鹿島ペースにも見えたが、先制したのはマドリードだった。前半9分、バスケスが右サイドからクロスを上げ、一度はクリアされるが、拾ったルカ・モドリッチがシュートを打ち、GK曽ヶ端準が弾いたところをカリム・ベンゼマが押し込んだ。

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