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バスク代表監督がレアル戦の鹿島を激賞。
「敗れざる者の誇りを見た」 (4ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

 カウンターは抜け目なかったし、ポジションがいいから連続攻撃を繰り出し、組織だっていた。

 逆転弾は、セルヒオ・ラモスのクリアが中央に入り、それを柴崎が見逃さなかった。PASILLO INTERIORでボールを的確に扱い、巧みなボールスキルで相手をかわし、左足で強いシュートを同サイドに突き刺した。特筆すべきは柴崎が右利きにもかかわらず、左足で難度の高いシュートを打っている点だろう。鹿島の選手たちは、両足でボールを蹴れる有利がある」

 しかし後半15分、鹿島はバスケスをエリア内で倒してPKを与え、2-2の同点に追いつかれてしまった。

「侵入してきたバスケスを柴崎は背後から追うだけ、ディフェンスになっていない。山本脩斗のチャージもタイミングが遅かった。堅固だった守備が崩れた。

 これでレアル・マドリードは一気呵成に攻め込んでくる。

 特筆すべきは、鹿島が落ち着いて巧妙に対処した点だろう。ナシオナル戦もそうだったが、支えきれなくなったらじわじわとラインを全体的に下げ、ライン間のスペースを狭め、堅陣を作る。密集戦の態勢で守備の効果を上げ、そのうえで反撃の機会を窺おうとするしたたかさ。事実、ファブリツィオが際どいミドルを放ち、終了間際には遠藤がファーサイドで決定機を得ている」

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