松本山雅、プレーオフ敗退。
あとわずかで「痛恨の失点」はなぜ起きたか (5ページ目)
「我々は勝つしかなかった。勝ち筋を計算し、出し切る準備で挑んだ」(岡山の長澤監督)
単純な心理マネジメントは、密かなアドバンテージになった。
一方、松本は残り10分で"引き分けでいい"と切り替えざるを得なかった。守りに入った、という指摘は酷だろう。しかし、ひたすら前に向かってくる敵にたじろいだ。気づかずに、一歩、二歩と後ずさりしていた。
「気持ちの整理がつかない」。関係者がごった返すミックスゾーンではどこからともなく、そんな声が耳に入る。選手を照らすライトが、残酷なまでに眩しい。体温を奪うような冷たい雨が、雪にもなれず降り続いていた。
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