2016.11.24

大一番で際立つ「鹿島っぽい」勝利。
想定通りに粛々と川崎Fを撃破

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio


堅実な守備でフロンターレの攻撃を封じたアントラーズ 土居は「天皇杯のヴィッセル神戸戦(11月12日)が終わってからは、ずっと川崎を想定して練習してきた」と明かすと、こう話す。

「後ろだけでなく、前線からの守備が重要だった。1点取ってからは(川崎に攻め続けられる)一方的な試合になったが、危ないところは消すことができた」

 J1最多得点の川崎を相手に、無失点で終えたスコアが示す通り、この日の鹿島ディフェンスは出色の出来を見せた。ボールという磁石に自然と選手が引き寄せられるかのように、川崎がパスをつないだ先には、必ず白いユニフォームが近づき、ボールの出どころに対してプレッシャーをかけ続けた。これではさすがの川崎も、パスワークのテンポを上げられない。

 そして、ピッチ上の選手が集中力を切らしがちになるスローインから、一瞬のスキをついてゴールを奪う。こうなると、試合は完全に鹿島ペースである。

 土居が言うように、後半のほとんどの時間で川崎が攻めていたのは事実だが、川崎の攻撃にリズムのよさは感じられず、ゴールの匂いは漂わなかった。

「(後半の立ち上がり5分と)点を取る時間が早かったので、守りに入るのが早かったかなとは思うが、リスクを負わずにやれた」

 試合を振り返る土居は、淡々としていながら、それでいてどこか誇らしげにそう語った。