2016.04.12

横浜FM対浦和戦で光った、MF遠藤渓太とGK西川周作の勝負

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 遠藤は、同じルーキーのFW富樫敬真がすでにJ1で2ゴール、ナビスコカップで1ゴールを挙げていることを引き合いに出し、「歳が上とか、大学出だとかは関係ない(富樫は関東学院大出身の22歳)。試合に出ている以上、同じルーキー。自分はまだ結果を出していないので早く結果がほしい」と、ここまで公式戦6試合に出場しながら無得点の結果に唇をかむ。

 しかし、若い選手たちはこうした経験を重ねることで一歩ずつ成長していく。キャプテンの中村も、自らが作った絶好機を逸したことにはまったく触れず、「ちょっと前まで高校生だったのに、あれだけ自分のよさが出せれば十分。少しずついろんなことを覚えていけばいい」と新鋭MFを称える。

 現在の日本代表を見ても、若手の台頭が望まれながら、思うようには若返りが進まない状況がある。また、リオデジャネイロ五輪出場を決めたU-23代表にしても、今季新たにJ1クラブでポジションを獲得した選手は決して多くない。雨後の筍のように、次々と若手が台頭してくる状況にない現在のJ1において、遠藤のような選手が活躍の場を増やすことは、歓迎すべきことである。

 しかも、生きのいい若駒が実績のある選手に胸を借りる経験は、彼らの成長にとって大きいのはもちろんだが、観客にとっても試合を見るうえでの楽しみとなる。こうした対決は、名実ともにJリーグを活性化するはずだ。

 胸躍る3本勝負の結果は、遠藤の完敗だった。だが、この際、結果はあまり重要ではない。

 Jリーグの試合でもっともっとこんな対決を見てみたい。退屈な試合の中でもそんなことを感じさせてくれた、18歳の果敢な挑戦だった。

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