レッズ阿部勇樹が語るタイトルへの思い「絶対、見返してやる」 (3ページ目)

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 リーグ制覇への本気度は、戦力補強と、キャンプ中における守備戦術の徹底からも十分にうかがえた。鹿児島・指宿キャンプは、選手をほぼ缶詰状態にして、18日間という異例の長さで行なわれた。その間は、戦術の浸透に重きが置かれて、特に時間を費やされたのは、守備のやり方の習得だった。阿部は、そこで大きな手応えを感じたという。

「守備においては、遠藤航(湘南ベルマーレ→)とブランコ・イリッチ(スロベニア代表。FCアスタナ/カザフスタン→)というふたりの選手が入ってきて、トレーニングはいい緊張感といい雰囲気でできたかな、と思います。監督の、守備に対する要求の高さも感じましたね。

 今年は、守備の安定をより図ろうと、前線の選手たちにも守備の意識をさらに徹底させて、前から果敢にプレッシングをかけてボールを奪う、積極的な守備に取り組んできました。前から行くのは昨季もやっていたけど、より精度を高めていく、ということ。守備がよければ、いい形でボールを奪えるし、それがいい攻撃につながると思うんで。

 まだ試合をやってみないとわからない部分もありますけど、監督が口酸っぱく守備のことは言い続けてきたし、僕らも今季、リーグ優勝を勝ち取るためには、そこがキーポイントだと思っているので、1年を通して、守備の意識を高く持ってやっていきたい」

 タイトル奪取へ、守備の強化は不可欠な要素だ。ただ、それだけではまだ足りない。優勝するためには、もうひとつ重要なことがある、と阿部は言う。

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