「昇格請負人」石﨑監督が描く、モンテディオ山形J1復帰の野望

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki

 2016年のJ2リーグの開幕まで、あと2週間ほどとなった。J1昇格の3枠を巡って、22クラブが激しい戦いを繰り広げる。

 昨シーズンJ1で最下位(18位)に終わり、J2降格の憂き目に遭ったモンテディオ山形も、そんな戦いに挑むクラブのひとつである。

 山形は一昨季、J2リーグ6位ながら、J1昇格プレーオフを見事に勝ち上がり、大逆転昇格。しかし、戦力不足は否めず、J1在籍わずか1年でのJ2再降格となった。今季の山形は、1年でのJ1復帰を目指すことになる。

 だが、近年のJ2は全体に実力差が縮まっており、J1からの降格組、つまり前季まではJ1を戦っていたクラブであっても、1年でのJ1復帰はそれほど簡単ではなくなっている。

 実際、過去5年を振り返っても、J2降格から1年でJ1復帰ができたのは、6クラブだけ(11年柏レイソル、12年FC東京、13年ヴァンフォーレ甲府、14年ヴィッセル神戸、ガンバ大阪、15年大宮アルディージャ)。毎年3クラブが降格しているのだから、その確率は4割にすぎない。

 山形が挑むのは、それほどに高い壁なのである。

 そんな山形が2016年シーズン開幕を前に、大宮とのプレシーズンマッチを行なった(2月13日、NACK5スタジアム大宮)。大宮は昨季のJ2チャンピオン。山形の今季を占ううえで、絶好の物差しとなる相手である。

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