6度目の制覇。なぜ鹿島はこんなにナビスコ杯で強いのか? (2ページ目)
ナビスコカップは現在、若手選手の登竜門としての色合いが(好むと好まざるとにかかわらず)濃くなっている。ナビスコカップの試合は、週末のリーグ戦の合間を縫って水曜日に行なわれることが多いため、どのクラブにとってもすべての試合を同じメンバーで戦おうとすれば過密日程に疲弊してしまう。そこで、若手を抜擢する絶好機として活用されているわけだ。
また、日本代表戦が行なわれている(その間、J1リーグが中断している)期間を利用して行なわれることも多く、日本代表選手を抱えるクラブにとっては物理的に主力選手を揃えられなくなることも、その理由のひとつとなっている。
要するに、ナビスコカップは少数精鋭でシーズンに臨むクラブではなかなか勝ち抜けないということだ。若手を含めたクラブ全体の選手層が(単なる頭数ではなく)質の上で一定レベルに保たれていてこそ、手にできるタイトルなのである。
だからだろうか、過去の優勝クラブ、あるいは決勝進出クラブを見ても、あまり番狂わせは感じられない。
たとえば、04年の昇格からすでに12年目のJ1シーズンを迎えているアルビレックス新潟や、10年に2度目のJ1昇格を果たして以来、6シーズン目のベガルタ仙台。あるいは12年のJ1昇格以来、4シーズン目に入ったサガン鳥栖といったクラブは、リーグ戦ではかなりの健闘を見せている。
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