レッズ武藤雄樹の正体「ストライカーとしての師匠は、佐藤寿人」 (2ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

――9月のW杯アジア予選に挑んだ日本代表メンバーには、残念ながら選ばれませんでしたね。

「選ばれませんでしたねえ(笑)。東アジアカップでゴールを決めたっていう自負もあったし、期待もしていたから、やっぱり悔しかったんですけど、ゴール以外の部分で、他でもない自分自身が物足りなさを感じていたので、(代表メンバーとしては)足りなかったんだなって。そういう意味では、あと3点ぐらい決めていても、選ばれなかっただろうなって思っています」

――バックアップメンバーには選ばれました。それに関してはいかがですか。

「インターネットのニュースで知ったんですけど、そこに入っているのは、(メンバー入りを)検討してくれたっていうことだし、この先も見てくれると思うので、次は選ばれるようにがんばろうって、モチベーションが高まりました。だから、落ち込んではいられないというか、心配してくれる人もいるんですけど(笑)、落ち込んではいないです」

――では、「物足りなさを感じていた」というのは、どんな部分ですか?

「ボールを失う場面がすごく多かったんです。レッズでプレーするシャドー(セカンドトップ)と違って、(東アジアカップでプレーした)トップ下って360度、どこからでも敵が来る。しかも、プレッシャーも思っていたより速くて、パワーで負けたり、ボールを奪われたりすることが多くて。あと、体力の部分も。僕、レッズでは走れるほうだと言われていて、自分でも自信があったんですけど、代表に行ってみたら、そんなことはなかった。縦に速いサッカーをする中で、最後、足が止まってしまって......。例えば、山口蛍(セレッソ大阪)は最後までずっと走っていたじゃないですか。あれを見ると、自分は全然走れていなかった」

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