福田正博が分析。ハリルJの「決定力不足」の原因は何か

 ハリルホジッチ監督は、「点の取れる選手を探すのが私の仕事」と宣言して先日の東アジアカップに乗り込んだ。

 だが、日本代表が奪ったゴールは3試合でわずか「3」。中盤で起用された武藤雄樹が北朝鮮戦と中国戦で得点をあげ、韓国戦では山口蛍がゴールを決めたが、期待された前線アタッカーにゴールはなかった。ただし、韓国戦のように、守備に追われる展開になりがちだったことを考慮すると、前線の選手だけを責めることはできない。

東アジアカップ3試合で3ゴールだったハリルジャパン photo by AFLO SPORT東アジアカップ3試合で3ゴールだったハリルジャパン photo by AFLO SPORT 私としては、ゴール前の局面で決定機にシュートを決められなかったのは選手の責任、より多くのゴールチャンスを作れなかったのは、監督の責任だと思っている――。つまり、「最後のシュートのフィニッシュは選手の個の力量の問題」「戦術指導、トレーニングやコンディショニングなどは監督の力量の問題」と私自身は考える。

 現在の日本代表は、攻撃と守備の優先順位を整理している段階にあるのだと思う。そのときに考えてほしいことは、「サッカーで勝つために必要なことは何か?」ということだ。

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プロフィール

  • 福田正博

    福田正博 (ふくだ・まさひろ)

    1966年12月27日生まれ。神奈川県出身。中央大学卒業後、1989年に三菱(現浦和レッズ)に入団。Jリーグスタート時から浦和の中心選手として活躍した「ミスター・レッズ」。1995年に50試合で32ゴールを挙げ、日本人初のJリーグ得点王。Jリーグ通算228試合、93得点。日本代表では、45試合で9ゴールを記録。2002年に現役引退後、解説者として各種メディアで活動。2008~10年は浦和のコーチも務めている。

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