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【Jリーグ】GKのゴールは史上7人目。過去の6人は誰?

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva

ひと駅コラム「それ、気になってました」(1)

 11月30日に行なわれたモンテディオ山形対ジュビロ磐田のJ1昇格プレイオフ準決勝で、そのドラマは起きた。1-1で迎えた後半アディショナルタイム、引き分ければプレイオフ敗退となる山形はコーナーキックのチャンス。すると、山形のGK山岸範宏がゴール前まで上がり、ヘディングで決勝弾を叩き込んだのである。ゴールキーパーによるゴールは、Jリーグ公式戦で史上7人目。では、過去の6人は誰だったのか、振り返ってみよう。

 Jリーグの歴史で初めてGKがゴールを決めたのは、浦和レッズの田北雄気だ。1996年11月9日、駒場スタジアムで行なわれた横浜フリューゲルス戦でPKを得ると、田北がキッカーとして登場し、史上初のGKによるゴールをマークした。ふたり目は、京都パープルサンガの守護神――松永成立。1999年4月7日のヤマザキナビスコカップ1回戦で、松永の蹴ったクリアボールが山形のGK鈴木克美の頭上を越え、ゴールに吸い込まれた。ゲームの流れの中でのゴールは、これが初である。

 3人目が誕生したのは、J2の舞台だ。2004年7月10日、横浜FCの菅野孝憲が自陣左サイドからフリーキックを蹴ると、ボールはぐんぐん伸びて相手のペナルティエリアでバウンドし、そのまま鳥栖GK富永康博の頭上を越えてゴールネットを揺らした。

 4人目と5人目も、同じくJ2で生まれている。4人目は、東京ヴェルディの高木義成。2006年7月12日に行なわれたベガルタ仙台戦で、高木が自陣深くから蹴った直接フリーキックはワンバウンドし、仙台GKの高桑大二朗の頭上を越えてゴールインした。5人目は、松本山雅FCの村山智彦。2013年11月10日の対山形戦で、自陣ペナルティエリアから村山の蹴ったFKは風に乗って距離を伸ばし、ワンバウンドしたボールが山形GK常澤聡の頭上を越えてゴールとなっている。

 そして、6人目の達成者は、今年からスタートしたJ3で誕生した。2014年6月15日、グルージャ盛岡のGK土井康平が自陣から直接FKを蹴ると、相手ペナルティエリアで競り合う両チームの選手を越えてゴール前でバウンド。それをAC長野パルセイロのGK田中謙吾がキャッチミスし、ゴールとなった。

 今回、GK山岸のヘッドによる得点は、Jリーグ発足22年目で初の出来事。勝たなければJ1昇格の道が閉ざされるという状況での決勝弾だけに、このゴールは今後も語り継がれていくだろう。


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