首位決戦へ高まる闘志。レッズ李忠成「ミシャを男にしたい」

  • 河野正●文 text by Kawano Tadashi
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

「天王山」に挑むキーマンの決意(1)
浦和レッズ・李忠成編

 8年ぶり2度目のJリーグ王者へ"王手"をかけている首位・浦和レッズ(勝ち点61)が、2位のガンバ大阪(勝ち点56)をホームの埼玉スタジアムに迎える大一番が11月22日に迫ってきた。このJ1リーグ第32節で、レッズがガンバを倒せば、2試合を残して優勝が決まる。

 Jリーグ創設メンバーの両チームが、タイトルの懸かった一戦で顔を合わせるのは、今回で5度目となる。

 リーグ戦と天皇杯の優勝チームが対戦するゼロックススーパーカップでは1勝1敗(2006年=レッズ3-1ガンバ、2007年=ガンバ4-0レッズ)。最終節で雌雄を決した2006年のリーグ戦は、今回と同じく1位(レッズ)と2位(ガンバ)という立場での決戦となり、3点差以上で負けなければ初優勝という、優位な状況にあった首位のレッズが、3-2で逆転勝ちした。この1カ月後、両者は再び天皇杯決勝(2007年1月1日)で激突。レッズが1-0で勝って、天皇杯連覇を達成している。大一番における過去の戦績はレッズの3勝1敗だ。

チームを優勝に導く、ゴール奪取に燃える李忠成。チームを優勝に導く、ゴール奪取に燃える李忠成。 11月8日、埼玉スタジアムでサンフレッチェ広島とガンバのナビスコカップ決勝が開催された。この日のレッズは当初、午前と午後の2部練習を予定していたが、前日になって午後の練習を取りやめ、"ライバル"の最新状況を希望者だけで視察することにした。

 今季、イングランド・プレミアリーグのサウサンプトンから加入したFW李忠成も観戦に訪れた。そして、古巣のサンフレッチェ相手に0-2からの逆転勝利を収めた(3-2)"ライバル"について、こう率直な感想を述べた。

「ガンバはいいチームだけど、うちの長所を出せば、必ず勝てる」

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