2014.08.17

指揮官も選手も手応え。低迷セレッソ、降格圏脱出に光明

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki photo by Getty Images

 およそ半年前、セレッソ大阪は今季J1の主役候補と見られていた。

 柿谷曜一朗、山口蛍ら若い選手が台頭していたのに加え、Jリーグでは久々の大物外国人であるディエゴ・フォルラン(ウルグアイ代表)が移籍加入。人気、実力の両面でJ屈指の陣容が揃ったはずだった。

 ところが、である。

 シーズンが始まってみると、ショートパス主体で攻撃を組み立てるスタイルが機能せず、勝ち点を伸ばせない。結果が出ない焦りからか、ランコ・ポポヴィッチ監督は自らが目指したパスワークをベースにしたスタイルを捨て、対戦相手に合わせた守備的布陣を採るなど迷走し始めた。

 結局、アジアチャンピオンズリーグでこそ、グループリーグ突破を果たしたものの(決勝トーナメント1回戦で敗退)、J1では下位に沈んだまま。ワールドカップ開催にともなう中断期間中にポポヴィッチ監督を解任し、マルコ・ペッツァイオリ監督を新たに迎えた。しかし、中断が明けてからの7試合も4敗3分けと苦戦が続き、第20節終了現在で16位と、J2降格危機が現実的なものとなっている。

フォルランら、タレント揃いのセレッソだが、現在は下位に低迷したまま ワールドカップが終わり、クラブのアイコンでもあった柿谷がバーゼル(スイス)へ移籍。さらには、キャプテンの山口が右ヒザ半月板損傷で戦線離脱と、”弱り目にたたり目”の状態が続いているが、それでもどこかで浮上のきっかけをつかまなければ、このまま坂道を転げ落ちかねない。

 その意味において、8月16日に行なわれたJ1第20節の対川崎フロンターレ戦は興味深い試合だった。

 試合は開始わずか5分、南野拓実の今季初ゴールでセレッソが先制。だが、「先制した後、受け身に回った。DFラインが引いて中盤が空いてしまい、フリーの選手をたくさん生んでしまった」とペッツァイオリ監督。セレッソ・ディフェンスはズルズルと後退するばかりで、川崎の流麗なパスワークをながめるしかなくなった。

 セレッソはなすすべなく、次々とゴールを許すと、スコアは前半が終わったところで4-1まで開いていた。