広島、連覇達成。快挙の裏にあった指揮官と選手の「絆」
サンフレッチェ広島が、ヴェルディ川崎(1993年~1994年)、鹿島アントラーズ(2000年~2001年、2007年~2009年)、横浜F・マリノス(2003年~2004年)、に次いで、Jリーグ史上4チーム目となる連覇を達成した。
土壇場で奇跡の逆転優勝を飾ったサンフレッチェ広島。
横浜F・マリノスに勝ち点2差で迎えたJリーグ第34節、アウェーで鹿島アントラーズと対戦した広島は、前半35分、MF高萩洋次郎のスルーパスに反応したMF石原直樹が先制点をマーク。前半を1-0で折り返した。
先制した広島は強い。今季、33節終了時点で16勝2分0敗。さらに、リードして後半を迎えた試合は12戦全勝だった。そして、そのデータどおり、後半再び石原がゴールを決めると、広島が2-0と快勝した。
試合終了のホイッスルが鳴り、まもなくすると、横浜FM敗戦の一報がピッチに届いた。逆転優勝の瞬間だった。
今季もチーム最多の17得点を記録したキャプテンの佐藤寿人は、優勝、それも連覇という結果に満面の笑みを浮かべた。
「連覇......、考えられないですよね。まだ信じられない。昨年はチームとしてたくさんチャンスを作って、自分もたくさんゴール(22得点)を決めて優勝した。一方で、今年は手堅い試合展開が多く、DF陣の選手たちが体を張って守ってくれた。そういう意味では、昨年とはまた違った優勝。本当に後ろで奮闘してくれた選手たちに感謝したいですね」
佐藤が感謝するDF陣のひとり、水本裕貴も喜びを噛みしめる。
「昨季は追いかけられる立場だったけど、今季は逆に追いかける立場だった。そのすごく苦しい中でも、優勝を勝ち取ることができたのは良かった。それに、昨季は1点足りずに達成できなかったリーグ最少失点(29点。2位は横浜FMの31点)という目標も達成できた。それがまた、大いにうれしい」
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