2013.07.23

プロサッカー選手育成のために必要な環境とは?

  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 世界には、ビッグクラブや強豪国の代表で主力となっている若い選手がいる。ブラジル代表でバルセロナ所属のネイマール(21歳)が分かりやすい例だろう。日本代表やJリーグも、10代や20代前半の若手の活躍が目立つようになってきた。そういった若い選手たちが活躍していることは、日本サッカー界全体の育成への取り組みがあってこそである。
柿谷曜一朗ら、若手が活躍する場面も増えてきている
■プロサッカークラブ育成組織のメリット

 欧州の場合、プロクラブの下部組織からステップアップしてくる選手がほとんどだ。それに対して日本の場合、高校3年までサッカー部に所属している選手もいれば、Jリーグのクラブユースチームの選手もいる。
 
 メッシが17歳でバルセロナのトップチームにデビューしたように、クラブチームの場合、実力があればいきなりトップチームで出場することができる。年代別のカテゴリーを飛び越えていけるのがクラブのメリットであり、日本で学校のサッカー部に所属している場合、それはできない。

 バルセロナの下部組織にいる日本人として話題になった久保建英(たけふさ)君(12歳)は順調に上のカテゴリーに上がったというが、その年齢からすでに競争があって、上の年代に上がれないでドロップアウトしていく子もいる。トップチームに上がるまで競争の連続で、選りすぐられた一握りの選手だけがトップチームに上がることができる。

 そういう仕組み、ピラミッドが、日本のクラブにはまだ十分に備わっていないと私は思っている。選手を育てるのは、厳しい競争がある環境。その環境づくりが重要になる。たしかに、Jリーグのユース、ジュニアユースは、セレクションがあって狭き門かもしれない。ただし、合格したらそこから人数がほぼ変わらないで、3年たっても全員がチームに残っているような状態では意味がない。

 プロのサッカー選手を目指すのであれば、ふるいにかけられて振り落とされていくことは当たり前。子どもの親御さんからすれば、それはなかなか受け入れにくいことかもしれないが、セレクションのときだけ競争があって、合格したあとは競争がないのでは、選手は成長しない。