夏場対策の戦術が的中。
「オヤジ力」健在の横浜F・マリノスに再浮上の気配 (2ページ目)
後半に入ると、いくらか大宮が反撃に出たが、「今日の相手には十分ではなかった」とベルデニック監督。大宮が試合終了間際に1点を返したものの、横浜FMが2-1で勝利し、首位叩きに成功した。樋口監督の口も滑らかになる。
「踏ん張りどころという位置づけの試合。そこでしっかり勝ち点3を取れた。高い集中力で臨んで勝ち切ったことを高く評価したい」
先制点を決めた37歳のマルキーニョス。今季9ゴールでチーム得点王 それにしても、平均年齢で5歳以上も上回る横浜FMが、座って試合を見ているだけでも汗が流れてくるような「蒸し風呂状態」のなかで、なぜこれほどまでに相手を圧倒することができたのか。
「(1-2で敗れた前節の)セレッソ戦では相手が裏へ抜ける動きをしてきたので、DFラインが下がってしまい、全体を押し上げられなかったが、大宮はあまりそういう動きがなかった」
そう語るのは横浜FMのボランチ、中町公祐である。つまり、チーム全体がコンパクトな状態を保つことができたからこそ、ボールを失っても高い位置で奪い返すことができ、大宮を圧倒することができたということだ。
だが、中町はこうも付け加える。
「夏場だからって、セレッソ戦では守備を意識して(引いて守ろうとして)しまうところがあった。だけど、自陣で力を使って守備をするのはきつい。自分たちから前向きにボールを追うほうが動きやすい」
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