再開したJ1で次期代表候補が躍動。ザックジャパン下剋上が始まった

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by Getty Images

 ワールドカップアジア最終予選とコンフェデレーションズカップのため中断されていたJ1リーグが、7月6日に再開した。

 中断期間を経て各クラブがどのような変化を遂げたのか――。チームの陣容、戦術浸透度など、戦い方への興味が尽きない一方で、今、大きな関心事となっているのが「Jリーグから日本代表に新たに選ばれるのは誰か」という点だ。

 その背景には、日本代表を率いるアルベルト・ザッケローニ監督の次のような発言がある。

「ワールドカップ予選とコンフェデで現代表はひと区切り。本大会まであと1年。ここからは、いよいよ最終章に入る。この先は、選手のコンディションを見極めながらやっていかなければならない。コンフェデはこれまでのグループ、主役を演じてきたメンバーで構成するが、コンフェデが終われば、全員がスタート地点に戻り、そこから競争が始まる。当然、Jリーグにもいい若手が育っているので、いい競争になると思う」

 さらに、7月21日に韓国で開幕する東アジアカップに「欧州組」を招集するのが難しいという点も、「国内組」の注目度を高める要因になっている。

 東アジアカップはFIFAが規定する国際Aマッチデーに開催されるわけではないため、欧州組を拘束する権利がない。そこで日本サッカー協会は、J1でプレイする選手を中心に代表チームを編成する方針を打ち出した。

 つまり、これまでメンバーがほぼ固定されてきたザックジャパンの門戸が今、大きく開かれようとしているのだ。

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