2013.03.16

【日本代表】モチベーターとしての
ザッケローニとなでしこ佐々木監督の共通点

  • photo by Getty Images

メディア対応や会見でのコメントも注目されるザッケローニ監督福田正博 フォーメーション進化論 vol.38

 昨季までバルセロナの指揮官だったグアルディオラ監督が、08-09シーズンのチャンピオンズリーグ決勝の直前に、当時の選手全員が登場するモチベーションビデオを見せてチームを団結させ、見事優勝したというエピソードは、スペインでは有名だ。

 なでしこジャパンも、2011年のドイツW杯決勝前とロンドン五輪の準々決勝前に、選手たちの写真のスライドショーに音楽とメッセージをつけてミーティングで見せたという。※書籍『がけっぷち上等!』(集英社刊)参照

 ただし、映像や写真というのはインパクトが強いので、それだけに、変な印象を残すとマイナスの効果をもたらすこともある。扱い方をちょっと間違えるととんでもないことになるので、細心の注意を払わなくてはいけない。

 選手は、自分がその映像や写真に出ているか出ていないかを敏感に察知する。もし自分が出ていなかったり、登場回数が少なかったりすると疎外感を抱きかねない。ひとりでもそういう選手が出てしまうと、チームとしてまとまりにくくなる。

 だからこそグアルディオラ監督は、控えも含めて選手全員をその映像に登場させることを、制作を担当したテレビ局にリクエストしたのだと思う。また、なでしこジャパンの写真のスライドショーも、バックアップメンバーの4人も含めて全選手の写真とメッセージを入れていたという。つまり、どちらのチームも、ひとつになって戦うことを重視していた。

 たとえばゴールを決めた後に、全員がベンチに駆け寄って喜んでいるシーンを使うことで、「チームとして、ひとつになって戦うんだ。自分たちはチームとして戦っているから、ピッチに立っている選手もひとりではなく、みんなの力で戦っているんだ」ということをメッセージとして伝える。ベンチと試合に出ている選手達がどれだけひとつになれるか。特に短期決戦の場合は、それが非常に重要になる。