【Jリーグ】
ザックの評価もさらに上昇? 好調磐田の右サイドに駒野あり

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Nikkan Sports/AFLO

ジュビロで多くのチャンスをつくり出す駒野。日本代表でも好調ジュビロで多くのチャンスをつくり出す駒野。日本代表でも好調 前節(23節)終了時点で、J1の首位に立つ広島と、勝ち点6差で追う4位磐田の上位対決は、優勝争いと同時に、互いのエースストライカー同士の得点王争いにも注目が集まった。

 17ゴールでトップを走る佐藤寿人と、12ゴールで2位につける前田遼一(いずれも23節終了時)。これまでは佐藤が独走を続けてきたが、過去2年連続得点王の実績を持つ前田が、このところの3試合連続ゴールでジワジワと佐藤に迫っていた。エースストライカーの出来不出来は、すなわちチームの勝敗に直結するだけに、優勝を争う上位対決において、好調な彼らふたりに対する注目が高まるのも当然だった。

 そんな周囲の期待に応えるように、ふたりのFWは、前半から見せ場を作った。

 20分、右CKから佐藤が巧みにGKの前にもぐり込み、頭で合わせて先制ゴールを決めると、その4分後には同じく右CKから、今度は前田が打点の高いヘディングシュートで際どくゴールに迫る。同学年にして得点王を争うふたりのFWは、それぞれの持ち味を発揮してスタンドを沸かせた。佐藤が言う。

「同世代(のふたり)が、これだけJリーグで得点を積み重ねられていることに喜びを感じる。遼一の活躍は励みになるし、タイプは違うが、互いがいい存在になっている。もっと競い合っていければいいと思う」

 だが、そんな注目の一戦で主役の座に就いたのは、佐藤でも前田でもなかった。エースストライカーの競演に割って入ったのは、磐田の右サイドバック、駒野友一である。

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