【日本代表】
現代サッカーとザックジャパンのGKに求められる能力とは
ザックジャパンの正GKの川島は、現在ベルギーのスタンダール・リエージュ所属
福田正博 フォーメーション進化論 vol.24
現代サッカーにおいて、GKは手よりも足を使う頻度の方が高くなった。つまり、ルールが改正されてGKがバックパスを手で処理できなくなってからは、足元の技術が非常に重要になっているということだ。それはザックジャパンでも、なでしこジャパンでも同じことがいえる。日本人が好むサッカー、パスをつなぐスタイルを志向するサッカーの場合、GKに求められる資質、能力や技術が、いわゆるひと昔前のGKとはまったく変わってきている。
わかりやすいのはスペイン代表のカシージャスのようなGKだろう。従来のGKとしての守備の能力は当然高いレベルにあったうえで、足元のボールさばきができるし、精度の高いフィード能力もある。
さらに、サッカーの陣形がよりコンパクトになってよりスピーディになっているので、DFラインの裏の広大なスペースもGKがカバーしてケアしなくてはいけない。
よく、GKが最終ラインのリベロのような役割をするという言い方をするが、ただ単純に最後尾にいて守備に専念すればいいだけではない。実際は「ゲームの流れを読む力」が必要になってくる。
これが今のGKにとって非常に重要な要素で、フィンケ監督もこれをずっと言っていた。だから、今、浦和でゴールを守るGKの加藤順大は、フィンケ監督が指揮をとっていたとき、練習でフィールドプレイヤーとしてリベロのポジションをやらされていた。
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