【日本代表】ザックジャパンのサイドバックに求められる資質とは?

  • photo by Fujita Masato

アゼルバイジャン戦では、内田と長友がSBに起用されたアゼルバイジャン戦では、内田と長友がSBに起用された
福田正博 フォーメーション進化論 vol.20

 現代サッカーにおいて、サイドバック(SB)の重要性はさらに高まっている。私が日本代表でプレイしていたころよりも、求められることが多くなっていると思うし、とくに攻撃という点で、より高い能力が必要になっている。

 SBは、攻守両面で労を惜しまずアップダウンできることは絶対に必要だが、アタッキングサードに入っていくサイドアタッカーとしての能力がなくては務まらないポジションだ。バイエルンのドイツ代表SBのフィリップ・ラームや長友佑都、駒野友一のように、右でも左でもできるSBが監督にとってはベストだと思うし、当然ザッケローニ監督もそうしたことを考えて選考をしていると思う。

 現在の日本代表では、「4-2-3-1」の場合、長友佑都、内田篤人、駒野友一、酒井宏樹らが起用されているが、SBは相手のゴールの近くにいるときはアタッカー、自分のゴールの近くにいるときはディフェンダーの役割を求められる。

 現代サッカーでは、ゴールを奪うためにSBの攻撃参加は不可欠であり、攻撃参加するためには、対面する相手のサイドアタッカーとの駆け引きにも勝たなくてはいけない。

 たとえば、先日のチャンピオンズリーグ準決勝のバイエルン対レアル・マドリードでの、ラーム対クリスティアーノ・ロナウドの場合、ラームはロナウドに攻撃をさせないで、自らは攻撃に参加してチャンスをつくりだすことができていた。

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