【Jリーグ】データで見る「チームを救ったディフェンダー」は意外な顔触れ (3ページ目)

  • 木村和司●解説 analysis by Kimura Kazushi text by Sportiva
  • photo by Yamazoe Toshio

個人能力の高さを物語る名古屋の守備

 さて最後は、危機一髪の場面を救ったプレイと言える「シュートブロック数ランキング」(表4)だ。「タックル成功数ランキング」と同様、DFとしては価値のあるデータだろう。

   1位は、増川。5位にも闘莉王がランクインし、柏と熾烈な優勝争いを演じた名古屋のディフェンスの強さを示している。

「相手の攻撃に対して名古屋は、DFラインがペナルティエリア付近まで下がって対応。そこでブロックを作って、GKに堅守の楢崎正剛が控えていることもあってか、ある程度距離があればシュートを打たせてもいいような守り方をしている。この結果は、それを物語っているように思う。また一方で、個々の守備力に自信があることの証でもある」(木村氏)

 そして、2位に北本、6位に河本と再び神戸勢のふたりがベスト10入り。実は、「クリア数ランキング」というデータでも、1位=河本(221本)、2位=北本(193本)と上位を独占し、守備での貢献度はJ屈指の存在だ。特に北本は、4つのデータのうち3つのランキングで名前が挙がり、Jでいちばん奮闘しているDFと言えるのではないだろうか。

 他では、同じ神戸の河本をはじめ、各部門でトップの小椋、太田、増川らの数字の高さが目を引く。彼らは皆、Jリーグアウォーズのベストイレブンに選出されることなく、太田と増川以外は優秀選手にも入っていないが、データ上ではJを代表するDFと言っても過言ではない。

 何はともあれ、こうしたデータからわかる選手の特徴に注目しながら、今季はどんな選手が活躍するのか、楽しみにしたい。


データ提供:データスタジアム(株)

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