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【サッカー日本代表】三笘薫らの負傷離脱を繰り返すな 「上田綺世を呼ばない」が当たり前になったとき、日本は世界に近づける (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Masaki Asada

 日本代表の強化を語るうえで、選手個々の成長が必要であることは、すでに論じられて久しい。

 個の成長とは、わかりやすく言えば、多くの選手がただヨーロッパに渡るだけではなく、よりレベルの高いリーグ、そのなかでもよりレベルの高いクラブでプレーするようになることだ。ハイレベルな環境に身を置くことが、個の成長を加速させることは間違いないだろう。

 そのためには、おそらく代表チーム側の協力も不可欠となる。

 サッカー界では、FIFA(国際サッカー連盟)が国際試合を行なうための日程を事前に定めており、その期間の活動であれば、各国の代表チームはさまざまなクラブに所属する自国選手を招集できる権利(拘束力)を持つ。それゆえ、日本代表が日本で試合を行なうときも、ヨーロッパのクラブに所属する選手を帰国させることができるわけだ。

 ただし、ヨーロッパから遠く離れた極東の地に、年に何度も呼び戻されることが、選手の負担になることも事実である。たとえば、イングランドのクラブに所属するスウェーデン代表の選手が、国際試合のために自国に戻るのとはわけが違うのである。

 現在のサッカー界は、試合数過多が問題視されているが、皮肉にも"よりレベルの高いクラブでプレーする"選手になればなるほど、所属クラブと自国代表の両方で、その数が増えていくのだから厄介だ。

 だからこそ、「個の成長=よりレベルの高いクラブでプレーすること」だとするならば、それを促すために、代表チーム側は選手個々のコンディションに配慮しなければならない。

 先のワールドカップでも、大会間近になって三笘薫をはじめ、主力選手が次々とケガに見舞われた。これは、たまたま運が悪かっただけ、と考えるべきではないだろう。

 本当に個の成長が重要だと考えるなら、たとえ日本代表の主力選手であろうと、ときに代表招集を避け、所属クラブでのプレーに集中してもらうのも大切なことであるはずだ。

 つまりは、日本代表が試合を行なうからといって、常にベストメンバーを集める必要はない、ということだ。

 7年ぶりの宮城での日本代表戦では、後半18分、ワールドカップメンバーの上田綺世、久保建英、伊東純也、鈴木淳之介が同時投入されると、スタンドは大いに沸いた。

 気持ちはわかる。

 だが、たとえて言うなら「UEFAチャンピオンズリーグの準々決勝でレアル・マドリード相手に決勝ゴールを奪った上田が、所属クラブでの過密日程を考慮され、今回の活動では日本代表に招集されないことになった」――そんなことが当たり前になってこそ、日本代表は世界に近づけるのではないだろうか。

 これからの4年間、さらに個の成長を加速させられるか、否か。

 再スタートを切った日本代表の、そして日本サッカー協会の姿勢に注目したい。

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