サッカーで培われた阪口夢穂の社長力「バランサーとしての経験が、今の仕事でも生きている」 (2ページ目)
【現場を知らないからこその役割】
ボランチとして培ってきた力が今も生きていると語る阪口夢穂さん photo by Noriko Hayakusa 会社の実務は理解していても、阪口さんは自ら「(運送業の)現場に入りたいとは全然思わなかった」と語る。
「一応資格や免許は取りそろえてみたけど、無理です。完全に男社会で......。たまに女性で乗っている人もいるんですけど、すごいなって思います」
役割分担について尋ねると、明快な答えが返ってきた。
「いかんせん私は現場のことがわからないので、現場にいる弟に聞いたりします。逆に弟は事務的なことがわからない。本当に適材適所なんです」
家族のなかで阪口さんが担っているのは、「バランサー」というポジションだという。
「家族のなかで、自分はバランサーなんです。いろいろ意見が出た時の着地点を、理路整然と説明して着地させる役目。......トラブルメーカーから、まさかのキャラ変ですよ(笑)」
その"聞く力"は、サッカー時代に培われたものだと本人は分析する。
「自分の意見と、人の意見の割合で言うと、『聞く』が9対1、いや、いったんは10対0で聞きますね。そこから自分の意見を返す、という感じ。頭ごなしに言わずに、『私はこう思うから、こうするけどな』みたいな言い方を考えます。聞くことで、自分が思ってなかった予期せぬ考え方に気づけることもあるので」
「サッカーをしていた時も、澤穂希さんとボランチを組んでいましたし、まずは先輩の話を聞くところから入る。それが身についています(笑)」と振り返り、こう続けた。
「正解なんてないんですよ。正解があるのは学校のテストだけ。人と関わる以上、絶対の正解はないから、全部に着地点がある。100対0じゃなく、着地できたかできなかったか、だと思うんです。『不時着でもいい、とにかく着地しよう』って思うんです」
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