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「お祭り騒ぎで終わらせてはいけない」林陵平×岩政大樹が語る、2030年ワールドカップへ日本が積み上げるべきもの (2ページ目)

【日本代表の2030年に向けて】

 次のワールドカップの2030年に向けて、この4年間で何をやるべきだと思いますか?

岩政 森保監督が半年続投されて、そのあと大岩剛さんになることが決まって、剛さんは4バックでやると思うのでシステムが変わると思います。そうすると選ばれる選手も変わると思うので、そこはひとつ大きな変化になるでしょうね。サッカー協会や僕らも含めて、ここからの4年の歩みは10年後、20年後を見据えた時にすごく大事な気がします。

 僕も今大会をとおして、もっと観る側やメディア側のリテラシーを上げないと、日本は絶対に上に行けないなと感じました。

岩政 メディアも含めて、ふんわりしていることが多いですよね。「ベスト8を目指す」「優勝を目指す」という目標もどこかふんわりしていて、「優勝って言わなきゃいけない」みたいな雰囲気で目標を言うけど、それが叶わなかったとしても別に誰も咎められない。それはそれでひとつのエンタメとしてはいいのかもしれませんが、サッカーとしてはすごく浅はかだと感じています。

 じゃあここからの4年間をどう考えるのか。ベスト8を目指すのか優勝を目指すのかで戦略は変わりますし、決勝トーナメントで2つ勝つことが目標なのか4つ勝つのかによって、予選からの組み立て方は全然違ってきます。となると、国としてどこを目指すのかを誰かがリーダーシップを取ってまとめていかないと、結局、現場が困る気がします。

 選手たちのレベルは確実に上がってきていますし、「日本はすごくいいチームだ」と見られるようになってきているなかで、ここからさらに上に行くためには、もっといろんなものが必要だと思います。

岩政 選手たちには、チャンピオンズリーグに出場できるクラブ、プレミアリーグで優勝を争えるクラブへどんどん行ってほしい。それが国のレベルアップになりますよね。それを取り巻くメディアや日本サッカー協会、僕たちも含めて、お祭り騒ぎで終わるのではなく、もっときちんと戦略を組んでやるべきだと思います。

【批判と誹謗中傷は、まったく別の話】

 大会が終わると批評が絶対にありますけど、リスペクトがあるなかでの批評や批判は、成長につながると思っています。ただ、リスペクトのない「あいつのここがダメだ」とかは違うと思うんです。ミスに対して、人間性がダメだとか、そこまで言うのは違うと思います。

岩政 先ほども森保さんの采配について話をしましたが、それは森保さんがダメと言っているのではなく、悩まれたのはわかったうえで、こういう可能性もあったかもという話をしました。勝ったからいい、負けたからダメという話とはまったく違います。

 試合では想定どおりにいかないこともありますし、しっかり準備をしていても結果がついてこない時もあります。その背景を踏まえた上で話すことが大切ですよね。今大会を見ても、結果が出なかった時に、ただの文句や誹謗中傷で終わるのはもったいない。「なぜその選択をしたのか」を遡って考えることでもっと強くなれると思います。

岩政 僕も監督をしていると「根深い」という表現をよく使うんです。チームの問題には今すぐ解決できることと、クラブや国に何年も積み重なって起こっていることと、両方あります。それをそれぞれの立場で解決しようと動くわけですが、現場の選手や現場の監督はその一部でしかないわけです。それにもかかわらず、チームには「優勝を目指します」と言う風潮だけが先行して、実際にはクラブとしてはまだ積み上げていかなきゃいけない段階なのに現場だけ放り出されている。そして負けた時に誹謗中傷をされて......という構造がずっと続いている気がします。

 メディアの人間も、クラブの人間も、サッカー協会の人間も、それぞれが責任を持って発信していかないといけないと思っています。

 かなり熱く語りましたがいかがでしたか?

岩政 大丈夫かなと不安です(笑)。

 根底には日本のサッカーを強くしたいという思いがありますからね。

岩政 みんなで取り組んでいきたいですね。

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