藤田譲瑠チマがシント・トロイデンで実感 日本とベルギーのサッカーの違いとは (2ページ目)

  • 中田 徹●取材・文 text by Nakata Toru

── どのあたりが難しいのでしょう?

「やっぱり言葉の壁があります。そしてサッカー文化の違いもあります。日本だったら一回プレーを落ち着かせて、それからもう一度立て直すような場面でも、ベルギーでは勝手に選手が前に行ってしまって、ボールを失ってまた守備をしないといけないとか......。

 守備でも『マークの受け渡しをすればラクなのに......』というところで、相手につき続けないといけないとか。そういうのはありますね」

── ベルギーのサッカーは縦に早いですね。

「攻めることができそうな時に攻めきる。もっと言えば、個人で行きたい時に行ってしまう。先日アンデルレヒトと試合して1-4で負けましたが、そういったチームと比べると組織的ではないので、そこが自分にとって難しいところです」

 移籍当初は途中出場の多かった藤田だが、昨年12月末のスタンダール戦(1-1)では4カ月ぶりにスタメンのチャンスが巡ってきた。この試合、彼は中盤でことごとく相手の攻撃の芽を摘み、味方にパスを配給し続け、87分には強烈なシュートを撃ち込んでベルギーリーグ初ゴールをマークした。

── 久しぶりに先発したスタンダール戦はナイスプレーでした。その後、スタメンが続いてます。

「(サブの期間中も)準備はしていました。自分のプレーを出すようにしましたが、特にゴールは狙ってませんでした。運よく得点できたことで、今も乗ってプレーできていると感じています」

── 「運よく得点できた」と言いますが、あのシーンではかなり狙っていたのでは?

「あのシーンに関してはそうですね。うまくシュートを撃てたとは思いますが、自分はもっとほかのところを求めていきたい。たとえば、チームがボールを持っている時には、しっかりコントロールするところ。

 自分にとっては、得点数より、縦パスを入れる本数、チャンスメイクする回数のほうが大事です。守備のシーンで言えば1対1に負けないことや、ボール奪取率を上げること。そういったところにこだわっていきたいです」

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